Ⅰ.学校概要
1 本校のステイタス等
本校は、ロンドンの日本クラブ運営の「日本人学校有限会社」により「全日制の義務教育学校」として設立され、日本の文部科学省により認定された在外教育施設であると共に、英国教育技能省より認定を受けた「私立学校」である。
本校の教育課程は、文部科学省の定める学習指導要領に準拠しつつ、在外教育施設としての特色を加味したカリキュラムによって構成されている。
また、本校教員は、文部科学省によって派遣された「派遣教員」、現地ロンドンにおいて採用された「現地採用教員」、そして英会話を担当する「英会話講師」からなっており、各教員の指導力を生かした多彩な教育が可能となっている。教科書は、日本において検定を受けた「教科用図書」(いわゆる教科書)を使用している。
本校の財務は、日本国よりの補助金と、在校生から徴収する入学金・授業料によっており、この面に於いてはまさに私学的経営を行っている。
学校の経営は、日本人学校有限会社により行われ、その下に設立された学校運営委員会が実務的な運営を行っている。校長は、理事会、学校運営委員会の構成員であり、教育面の運営を任されている。
2 本校を取り巻く環境
(1) 日本の教育改革の方向
一昨年6月、文部科学省は、改訂小・中学校学習指導要領に移行するために必要な措置について公布・公示した。平成21年度(2009年度)から可能な教科等は先行実施することになっている。先行実施については、学習指導要領の総則、道徳、総合的な学習の時間、特別活動、算数・数学、理科、小学校における外国語活動である。本校でも、本年度は、可能な範囲で先行実施できる学習内容は取りいれ実施していく。
新学習指導要領の全面実施に向け、移行措置期間に十分課題面を精査し、小学校2011年度、中学校2012度の完全実施に向け取り組んでいきたい。
(2) 本校の英国内での状況と海外子女教育の現況
設立以来児童生徒数の増加に伴って二度の移転を経験し、ハバーダッシャーアスクス・スクールの女子校として1900年に建てられた現在のアクトン校舎が3番目の校舎である。移転後、体育館、中学部棟、家庭科室棟などが増築・改築され現在に至っている。
児童生徒数は、日本経済の高度成長の波に乗って増加の一歩をたどって一時は1000人を超えたこともあるが、その後の経済の後退ともあいまって減少に歯止めがかからない状態であった。そして、本校は私立学校であることから、児童生徒数の減少は学校の財務状況の悪化と直結している。このため、中期5カ年計画、新中期5カ年計画の中で、魅力ある学校づくりや児童生徒数の予想をたて、財務の健全化を図るべく、授業料の計画的な改訂と教員・事務局職員の削減を行ってきた。ここ数年、児童生徒数は、405名から430名前後で推移している。
児童生徒数は、経済の動向を受けている状況である。さらに、昨今、次のような事象が本校に限らず在外教育施設でクロ-ズアップされている。海外に赴任する家庭の中で異文化理解や英語力をつけるため現地校や英語での授業がほとんどを占める国際学校を選択する割合が増えてきている。つまり、英国はもちろん海外の地で保護者側での学校選択が既に始まっている。
今後も日本の教育動向と併せて英国の教育の動きも注視していかなければならない。ここ英国の学校教育も近年急激に変貌しつつあり、最近では、外国語教育の見直しも検討され、ここからも多くを学ぶことができる。幸いなことに本校においては、英国内の学校及びロンドンにおける他の外国人学校との学校交流も年々盛んになってきている。こうした教育活動を通しながらも、諸外国の教育の良い点を学び、参考にしていくことにより、よりよい教育の方向を見出していきたい。
3 本校教育の特色
既に述べたように本校は、日本と英国の認定を受けた教育施設として、特色ある学校づくりを目指しており、幅広い教育活動を展開している。主な特色ある教育活動を紹介する。
○ロンドンタイム(総合的な学習の時間)
○英語活動(小学部1・2年週1時限)
○英会話授業(小学部1・2年週2時限、小学部3年以上週3時限)
○運動会
○修学旅行(小学部6年 スコットランド 中学部2年 北ウェールズ)
○自然体験教室(小学部5年 イングランド西部COURT FARM)
○写生大会
○文化祭
○生活科見学・社会科見学(中2を除く全学年)
○校外学習(適時)
○職場体験学習(中学部2年)
○進路講演会(年2回)
○交流活動(13校)
○中学部一年生英語サポートクラス
4 本校の教育目標
(1) 目指す児童生徒の姿
本校が目指す児童生徒像は、「たくましい、ロン日っ子、ロン日生」である。これは、学習指導要領で示されている「生きる力」を本校教育にあてはめた目標である。
◎進んで学ぶ児童生徒
・基礎的、基本的な内容を理解し、確かな学力を身につけることができる。
・積極的に問題学習、課題解決学習に取り組むことができる。
・自ら学ぶ意欲をもち、各教科等で言語力を高めることができる。
・自分のよさやもてる力を十分に発揮し、表現したり、伝えたりすることができる。
・ロンドン在住の利点を生かし、国際性とコミュニケーション能力を高めると共に、日本への理解を深めることができる。
◎強く、たくましい児童生徒
・自らの体力の増進を図ることができる。
・健康で安全な生活をおくることができる。
・何事にも落ち着いて、粘り強くチャレンジすることができる。
◎優しく助け合う児童生徒
・思いやりをもち、誰とでも仲良くすることができる。
・友達とみんなで助け合い、励まし合って行動することができる。
・学校に誇りをもち、明るく楽しい学校生活にすることができる。
(2) 目指す学校像
| ① | 児童一人ひとりを大切にし、児童生徒の力が存分に発揮できる学校。 |
| ② | 基礎的・基本的な指導を徹底しつつ、個々の学力向上を育む学校。 |
| ③ | 全教員が授業を中心として教育活動が活発で、よく研究し合い、児童理解・授業力を高める学校。 |
| ④ | 全教職員が自己の役割を自覚し校務分掌に責任をもって取り組む学校。 |
| ⑤ | 保護者、地域、関係諸機関との連携を密にし、よりよい教育の充実に向け協力し合う学校。 |
(3) 目指す教師の姿
本校が目指す教師の姿は、「教育の専門職」としての誇りと力量を有した教師である。
| ① | 児童生徒の人権を尊重し、児童生徒の個性や能力を伸ばす教師 |
| ② | 児童生徒にとって「分かる授業」の指導方法研究や教材研究に努める教師 |
| ③ | 教育の将来を見通し、研究・実践に努める教師 |
| ④ | 教育者としての使命を自覚し、専門的力量をもって事にあたる教師 |
| ⑤ | 心身共に健康で、厳しさと大らかさをもった教師 |
| ⑥ | 人生哲学等をもち、人間尊重の精神に徹し、人間性豊かな教師 |
| ⑦ | ロンドン在住の利点を生かし、自らの国際性とコミュニケーション能力を高めると共に日本文化への理解を深め、英国で実践できる教師 |
| ⑧ | 組織の一員として組織の活性化に貢献する教師 |
| ⑨ | ロンドン日本人学校の教師としての誇りと自覚をもち、保護者・地域・邦人社会の信頼と期待に応える教師 |
| ⑩ | 服務規律を守り、教育公務員としての自覚をもつ教師 |
| ⑪ | 緊急時、不測の事態等が生じた場合、対応や改善にむけ一致協力できる教師 |
Ⅱ.平成23年度学校経営方針
1 学校経営の方針
日本国憲法・日本国教育関係諸法規並びに英国教育関係諸法規に基づき、児童生徒や地域の実態に即し、日本国義務教育学校の指導内容に準拠した初等中等教育を行う。また、公民(地球市民・日本国民・英国在住者)として、豊かな心をもち、たくましく「生きる力」と基本的生活習慣をもつ人間の育成と自立をめざす。
| ○ | 人権尊重と個性の重視を中心に据え、子どもの自己実現への支援をすべての教育活動の基調とし、「子どもたちが主人公」の学校づくりに努める。 |
| ○ | 全ての教職員が組織の一員として信頼と協調の精神をもって、子どもや保護者の願いを受け止め、相互理解の上に立ち、学校・家庭・関係機関等の教育力が一体となって機能する信頼される学校づくりに努める。 |
| ○ | 子どもと教師の心のつながりを大切にし、信頼関係を築き、共に活力にあふれた学校づくりに努める |
| ○ | P(計画)、D(実践)、C(評価)、A(改善)のマネージメントサイクルを位置づけ、よりよい教育活動を展開し、伸びる児童の話題で輝く学校づくりに努める。 |
| ○ | 学校環境を整え、学校生活を楽しいものにし、自然や人間を愛する心につつまれた明るい学校づくりに努める。 |
| ○ | 社会人としての自覚と良識を持ち、教職員としての資質の向上に努めるとともに、風通しの良い職場づくりに努める。 |
2 本年度の本校教育の重点について
本年度は、小学校において、新学習指導要領の本格的実施に当たると共に、本校の新中期5カ年計画の取り組みの最終年に当たる年である。これらのことを受け、本年度の重点目標を次のとおりとする。(1)新中期5カ年計画に基づき、国際社会に生きる児童生徒の知・徳・体の充実を図る。
新中期5カ年計画は、本校のよき伝統を受け継ぎ、本校の特性を考慮した計画である。そして、魅力ある学校づくりの原点を「日本人としてのアイデンティティーを育てる」こととしており、次の5点を掲げている。
①豊かな心 ②たくましい体 ③確かな学力 ④国際社会での共生
⑤母国語としての日本語
これらの内容は、正に「国際社会に生きる知・徳・体の充実」を図る上で大切な事柄である。
(2)新学習指導要領に準拠し、本校の特性を考慮した教育課程を円滑に実施する。
| ① | 小・中学部の各学年とも、新学習指導要領の標準授業時数を超えた授業時数を確保し、各教科等の充実を図る。 | |
| ② | 新学習指導要領に基づく教育活動が適正に推進できるよう取り組む。各教科等の年間指導計画を、次のような視点から作成する。 | |
| ア) | 新学習指導要領における目標や内容を踏まえたものになっていること。 | |
| イ) | 各教科において、基礎的・基本的な知識や技能を着実に習得させると共に、習得した知識や技能を活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力やその能力を育むものになっていること。 | |
| ウ) | 各教科等において、児童生徒の発達段階を考慮して言語活動の充実が図られていること。 | |
| エ) | 児童生徒の学習意欲の向上や学習習慣が確立するように配慮されていること。 | |
| オ) | 各教科等において道徳教育の目標に基づく指導が行われるように配慮されていること。 | |
| カ) | 本校の特色である英語活動や英会話の授業、現地校との交流など、ロンドン・英国社会での体験活動が、効果的に取り入れられていること。 | |
| キ) | 国際社会で活躍する日本人を育成する上で、我が国の伝統文化に理解を深め、尊重する態度を身につけさせるように配慮されていること。 | |
| ク) | 社会の変化への対応の観点から、情報教育、環境教育、ものづくり、キャリア教育、食育、安全教育等、改訂の経緯や趣旨が反映されていること。 |
|
(3)校内組織及び研究体制を確立し、組織として機能する学校づくりに努める。
全教職員が支え合う学校運営を行う。また、研究部を中心に全教職員が、研究テーマに向けた取り組みを積極的に行う。
(4)特別支援教育の充実に努める。
テムズ学級の子どもたちをはじめ、児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、そのもてる力を高め、生活や学習上の困り感を改善または克服できるように特別支援教育を充実する。
(5)小・中一貫教育、英語教育、情報教育の充実に努める。
本校の特色である、小中一貫教育のよさを再認識すると共に、在英の強みである英語教育、さらにはICTを活用した情報教育を充実する。
(6)児童生徒の安全確保に最善をつくす。
安全な学校づくりに努めると共に、登下校時の安全対策、危機管理体制の充実、在外公館等と緊密な連携を図る。また、避難訓練を定期的に実施し、児童生徒の危機管理意識を育成する。
(7)開かれた学校づくりを進める。
学校運営について、可能な範囲で保護者や関係の方々に力を貸していただき、教育課題をみんなで解決しようとする開かれた学校づくりに努める。
■各種手引き等
・いじめ等に関する手引き
・要望等の相談に関する手引き
・児童生徒の安全確保と健康維持についての方針
3 生活日課
| 日課内容 | 日課時刻 |
|---|---|
| 登校時刻 | 08:05~08:40 |
| 職員朝会 | 08:30~08:40 |
| 朝の会 | 08:40~08:55 |
| 第1校時 | 09:00~09:45 |
| 第2校時 | 09:55~10:40 |
| 中休み | 10:40~10:50 |
| 第3校時 | 10:55~11:40 |
| 第4校時 | 11:50~12:35 |
| 昼食・昼休み | 12:35~13:30 |
| 清 掃 | 13:35~13:50 |
| 第5校時 | 13:55~14:40 |
| 第6校時 | 14:50~15:35 |
| 帰りの会 | 15:40~16:00 |
| 備考 ※完全下校…16:05 ※バス発車…16:15 ※小学部1・2年生の下校時刻 ●5校時授業の時 ・1年生(月・金)…15:05 ・2年生(月)…15:00 ●6校時授業の時 ・1年生(火・水・木)…16:00 ・2年生(火・水・木・金)…15:55 |
|
| 日課内容 | 日課時刻 |
|---|---|
| 登校時刻 | 08:05~08:40 |
| 職員朝会 | 08:30~08:40 |
| 朝の会 | 08:40~08:55 |
| 第1校時 | 09:00~09:45 |
| 第2校時 | 09:55~10:40 |
| 中休み | 10:40~10:50 |
| 第3校時 | 10:55~11:40 |
| 第4校時 | 11:50~12:35 |
| 昼食・昼休み | 12:35~13:15 |
| 清 掃 | 13:20~13:30 |
| 第5校時 | 13:35~14:20 |
| 第6校時 | 14:30~15:15 |
| 帰りの会 | 15:20~15:35 |
| 備考 ※完全下校…15:40 ※バス発車…15:50 ※この特別日課は以下の場合に適用されます。 ○職員会議、研究・研修会 等 ※小学部1・2年生の下校時刻 ●5校時授業の時 ・1年生(月・金)…14:40 ・2年生(月)…14:35 ●6校時授業の時 ・1年生(火・水・木)…15:35 ・2年生(火・水・木・金)…15:30 |
|
| 日課内容 | 日課時刻 |
|---|---|
| 登校時刻 | 08:05~08:40 |
| 職員朝会 | 08:30~08:40 |
| 朝の会 | 08:40~08:55 |
| 第1校時 | 09:00~09:45 |
| 第2校時 | 09:55~10:40 |
| 中休み | 10:40~10:50 |
| 第3校時 | 10:55~11:40 |
| 第4校時 | 11:50~12:35 |
| 昼食・昼休み | 12:35~13:15 |
| 清 掃 | 13:20~13:30 |
| 第5校時 | 13:35~14:20 |
| 第6校時 | 14:30~15:15 |
| 帰りの会 | 15:20~15:35 |
| 委員会 | 15:40~16:20 |
| 備考 ※完全下校…15:40(委員以外) 16:25(委員) ※バス発車…16:35 ※この委員会日課は以下の場合に適用されます。 ○専門委員会、代表委員会 等 ※小学部1・2年生の下校時刻 ●5校時授業の時 ・1年生(月・金)…14:40 ・2年生(月)…14:35 ●6校時授業の時 ・1年生(火・水・木)…15:35 ・2年生(火・水・木・金)…15:30 |
|
| 日課内容 | 日課時刻 |
|---|---|
| 登校時刻 | 08:05~08:40 |
| 職員朝会 | 08:30~08:40 |
| 朝の活動(朝の会) | 08:40~08:55 |
| 第1校時 | 09:00~09:45 |
| 第2校時 | 09:55~10:40 |
| 中休み | 10:40~10:50 |
| 第3校時 | 10:55~11:40 |
| 第4校時 | 11:50~12:35 |
| 昼食・昼休み | 12:35~13:15 |
| 清 掃 | 13:20~13:30 |
| 第5校時 | 13:35~14:20 |
| 第6校時 | 14:30~15:15 |
| 帰りの会 | 15:20~15:35 |
| 備考 ※完全下校…15:40 ※バス発車…15:50 ※小学部1・2年生の下校時刻 ●5校時授業の時 ・1年生(月・金)…14:40 ・2年生(月)…14:35 ●6校時授業の時 ・1年生(火・水・木)…15:35 ・2年生(火・水・木・金)…15:30 |
|
| 日課内容 | 日課時刻 |
|---|---|
| 登校時刻 | 08:05~08:40 |
| 職員朝会 | 08:30~08:40 |
| 朝の活動(朝の会) | 08:40~08:55 |
| 第1校時 | 09:00~09:45 |
| 第2校時 | 09:55~10:40 |
| 中休み | 10:40~10:50 |
| 第3校時 | 10:55~11:40 |
| 第4校時 | 11:50~12:35 |
| 昼食・昼休み | 12:35~13:15 |
| 第5校時 | 13:20~14:05 |
| 第6校時 | 14:15~15:00 |
| 帰りの会 | 15:05~15:20 |
| 委員会 | 15:25~16:05 |
| 備考 ※完全下校(委員以外)…15:25 ※委員完全下校…16:10 ※バス発車…16:20 ※この冬季委員会日課は以下の場合に適用されます。 ○11月1日から1月21日までの約3ヵ月間の専門委員会や代表委員会等 ※小学部1・2年生の下校時刻 ●5校時授業の時 ・1年生(月・金)…14:25 ・2年生(月)…14:20 ●6校時授業の時 ・1年生(火・水・木)…15:20 ・2年生(火・水・木・金)…15:15 |
|