Ⅰ.学校概要

1 本校のステイタス等

 本校は、ロンドンの日本クラブ運営の「日本人学校有限会社」により「全日制の義務教育学校」として設立され、日本の文部科学省により
認定された在外教育施設であると共に、英国教育技能省より認定を受けた「私立学校」である。
 本校の教育課程は、文部科学省の定める学習指導要領に準拠しつつ、在外教育施設としての特色を加味したカリキュラムによって構成さ
れている。
 また、本校教員は、文部科学省によって派遣された「派遣教員」、現地ロンドンにおいて採用された「現地採用教員」、そして英会話を担当
する「英会話講師」からなっており、各教員の指導力を生かした多彩な教育が可能となっている。また教科書は、日本において検定を受けた
「教科用図書」(いわゆる教科書)を使用している。
 本校の財務は、日本国政府の補助金と、在校生から徴収する入学金・授業料によって運営されており、この面に於いてはまさに私立学校
である。
 学校の経営は、日本人学校有限会社により行われ、その下に設置されている学校運営委員会が実務的な運営を行っている。校長は、理
事会、学校運営委員会の構成員であり、教育面の運営を任されている。また、事務局長がその事務局を任されている。

2 本校を取り巻く環境

(1) 日本の教育改革の方向
 小学校で昨年度から完全実施となった新教育課程が、本年度から中学校でも完全実施となる。
新しい学習指導要領においても、その理念「生きる力をはぐくむ」は変わっていない。
 生きる力とは、
① 基礎・基本を確実に身につけ、いかに社会が変化しようと、自ら課題を見つけ、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力
② 自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性
③ たくましく生きるための健康や体力
である。また、教育基本法の改正により、教育内容についての見直しが行われた。

 教育の目標として新たに規定された内容は、
 ・能力の伸長、創造性、職業との関連を重視
 ・公共の精神、社会の形成に参画する態度
 ・生命や自然の尊重、環境の保全
 ・伝統と文化の尊重、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛し、他国を尊重、国際社会の平和と発展への寄与、である。
 そして、学力の3 要素として、
 ・基礎的な知識・技能
 ・知識・技能を活用し、自ら考え、判断し、表現する力
 ・学習に取り組む意欲、が示された。
  さらに、道徳教育や体育などの充実により、豊かな心や健やかな体を育成することが謳われている。
 確かな学力をめざすためには「基礎的・基本的な知識・技能の習得」とともに、「活用」「探究」などの学習活動を通じた「思考力・判断力・表
現力の育成」が必要とされている。また、基礎的・基本的な知識・技能の習得、思考力・判断力・表現力等の育成のバランスを重視している。
そして、確かな学力を確立するために必要な時間を確保するため、授業時数が実質10%程増加された。
 また、小学校で新たに加わった「外国語(英語)活動」は「総合的な学習的の時間」の枠から外され「領域」として独立し、第5学年と第6学
年で「必修」となった。「外国語(英語)活動」は、外国語(英語)を通じて、言語や文化について体験的に理解を深め、積極的にコミュニケー
ションを図ろうとする態度の育成を図り、外国語(英語)の音声や基本的な表現に慣れ親しませながら、コミュニケーション能力の素地を養う
ことが目的とされている。

(2) 本校の英国内での状況と海外子女教育の現況
 設立以来児童生徒数の増加に伴って二度の移転を経験し、ハバーダッシャーズ・アスクス・スクールの女子校として1900 年に建てられた
現在のアクトン校舎が3番目の校舎である。移転後、体育館、中学部棟、家庭科室棟などが増築・改築され現在に至っている。
 児童生徒数は、日本経済の高度成長の波に乗って増加の一歩をたどり、一時は1000人を超えたこともあったが、その後の経済状況の後
退とも相まって減少の一途をたどり400 人台まで減少した。児童生徒数の減少は学校の財務状況の悪化と直結することから憂慮すべき状
況となり、中期5カ年計画、新中期5カ年計画の中で、魅力のある学校づくりや児童生徒数の予想をたて、財務の健全化を図るべく、授業料
の計画的な改訂と教員・事務局職員の削減を行ってきた。ここ数年、児童生徒数は、400 名台で推移しているが、経済の動向を受けて今後
も減少することが予想される。また、昨今、海外に赴任する保護者が、異文化理解や英語での教育を求める傾向にあり、現地校や英語での
授業がほとんどを占める国際学校を選択する割合が増えてきている。さらに、日本人学校出身者では出願できない英語での帰国入試枠が
できるなど、国内の学校の帰国子女の受け入れ態勢が整ってきたことも現地校や国際学校を選択する理由の一つとなっている。

3 本校教育の特色

 既に述べたように本校は、日本と英国の認定を受けた教育施設として、特色ある学校づくりを目指し、幅広い教育活動を展開している。
主な特色ある教育活動は、
・ロンドンタイム(総合的な学習の時間)
・現地校交流
・英語活動(小学部1 ・2 年週1 時限)
・英会話授業(小学部1 ・2 年週2 時限、小学部3 年以上週3 時限)
・運動会
・修学旅行(小学部6 年スコットランド中学部2 年北ウェールズ)
・自然体験教室(小学部5 年イングランド西部)
・写生大会
・文化祭
・生活科見学・社会科見学(全学年)
・校外学習(適時)
・職場体験学習(中学部2 年)
・進路講演会(年2 回)
・交流活動(13 校)
・中学部一年生英語サポートクラス

4 本校の教育目標

(1) 目指す児童生徒の姿
 本校が目指す児童生徒像は、「たくましい、ロン日っ子、ロン日生」である。これは、学習指導要領で示されている「生きる力」を本校教育
にあてはめた目標である。 

◎進んで学ぶ児童生徒
 ・基礎的、基本的な内容を理解し、確かな学力を身につけることができる。
 ・積極的に問題学習、課題解決学習に取り組むことができる。
 ・自ら学ぶ意欲をもち、各教科等で言語力を高めることができる。
 ・自分のよさやもてる力を十分に発揮し、表現したり、伝えたりすることができる。
 ・ロンドン在住の利点を生かし、国際性とコミュニケーション能力を高めると共に、
 日本への理解を深めることができる。
◎強く、たくましい児童生徒
 ・自らの体力の増進を図ることができる。
 ・健康で安全な生活をおくることができる。
 ・何事にも落ち着いて、粘り強くチャレンジすることができる。

◎優しく助け合う児童生徒
 ・思いやりをもち、誰とでも仲良くすることができる。
 ・友達とみんなで助け合い、励まし合って行動することができる。
 ・学校に誇りをもち、明るく楽しい学校生活をおくることができる。

(2) 目指す学校像

児童一人ひとりを大切にし、児童生徒の力が存分に発揮できる学校。
基礎的・基本的な指導を徹底しつつ、個々の学力向上を育む学校。
全教員が授業を中心として教育活動が活発で、よく研究し合い、児童理解・授業力を高める学校。
全教職員が自己の役割を自覚し校務分掌に責任をもって取り組む学校。
保護者、地域、関係諸機関との連携を密にし、よりよい教育の充実に向け協力し合う学校。


(3) 目指す教師の姿
 本校が目指す教師の姿は、「教育の専門職」としての誇りと力量を有した教師である。

児童生徒の人権を尊重し、児童生徒の個性や能力を伸ばす教師
児童生徒にとって「分かる授業」の指導方法研究や教材研究に努める教師
教育の将来を見通し、研究・実践に努める教師
教育者としての使命を自覚し、専門的力量をもって事にあたる教師
心身共に健康で、厳しさと大らかさをもった教師
人生哲学等をもち、人間尊重の精神に徹し、人間性豊かな教師
ロンドン在住の利点を生かし、自らの国際性とコミュニケーション能力を高めると共に日本文化への理解を深め、英国で実践できる教師
組織の一員として組織の活性化に貢献する教師
ロンドン日本人学校の教師としての誇りと自覚をもち、保護者・地域・邦人社会の信頼と期待に応える教師
服務規律を守り、教育公務員としての自覚をもつ教師
緊急時、不測の事態等が生じた場合、対応や改善にむけ一致協力できる教師



Ⅱ.学校経営方針

 生活日課

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