就学前にお願いしたいご家庭でのサポート

 ロンドン補習授業校では、「日本の学習指導要領に準じた国語教育を行うことを通して、帰国後の学校生活に適応できる素地を養う」ことを目的としています。単なる日本語を学ぶ語学学校ではなく、日本語を使い、日本の教科書を使って、日本の学校と同じ国語科の授業を行う学校です。
 この設置目的を十分ご理解いただいたうえで、ご家庭でのサポートを行っていただきたいと思います。補習校では、学校を「第1の教室」、家庭を「第2の教室」とよびます。両者の力があってこそ、子どもたちの学力=国語力が伸びていくものと考えています。
わくわく授業づくり           
授業が楽しくなるために
○「日本語による会話」を心がけましょう。
 「簡単な会話ならできる」「日常のあいさつは日本語で言える」「少しは自分の気持ちを日本語で伝えることができる」程度の日本語力では、担任の指示や学習内容が理解できず、学習の継続が難しくなります。十分な学習効果も期待できません。学習者である子どものために、ご家庭では、「日本語による会話」を常に心がけてください。
○「人の話が聞ける」ようにしましょう。
 補習校の授業では、一斉指導が中心となります。きちんと席に座って教師の話を聞き、授業に集中することができないと学習効果は期待できません。また、他の児童の妨げにもなります。自分のためにも周りのためにも、ご家庭では「他の人の話をしっかり聞くことが大切なこと」だとお話しください。
−内容理解を深め、力を伸ばすために−    
○「生活体験を豊かに」しましょう。
 親子で一緒に遊んだり、本の読み聞かせをしたりするなど、様々な生活体験が子どもの心を育みます。生活体験が豊かな子ほど、自分の気持ちを相手に伝えたり、相手のことを思いやったり、想像力をふくらませたりすることができるものです。
 また、文章の読み取りや読解にもすぐれ、作文にも豊かな表現が見られるようになります。
○「語彙を増やす」ようにしましょう。
 入学前には、とかく文字の読み書きを重視してしまいがちですが、学習の中で大切になってくるのは、豊富な語彙を持っていることです。語彙が豊富な子は、内容理解が早く、表現力にも広がりがあります。「うれしい」という表現もただその言葉だけでなく、「飛び上がりたくなるほど、うれしい」など、自分の感情を豊かに表現できるようになります。日本のテレビやビデオを見る、クイズを出し合う、カルタ取りをするといった遊びを日々の生活に取り入れるとともに、何よりも親子の会話を通して、子どもたちの語彙を増やしていってください。
のびのび人間関係づくり           
友だちを仲よく学習するために
○「あいさつができる」ようにしましょう。
 「おはようございます」「こんにちは」「ありがとうございます」など、気持ちのよいあいさつができる子は、円滑な人間関係を築くことができますし、学校生活にも素早く適応できるようになります。基本的なあいさつは、日本語でできるようにしておきましょう。
 入学式では、担任からの呼名があります。大きな声で「はい」という返事をする練習も日常生活の中で進めてください。
なるほど環境づくり          
国語学習の意欲を高めるために
○「日本の環境づくり」をしましょう。
 授業では日本の教科書を使います(小学部)ので、日本特有の言葉がたくさん出てきます。季節の節目の行事(端午の節句や桃の節句など)や風物詩などを通して、日本文化に親しむ機会をなるべく取り入れてください。そういった体験をすることは、語彙を増やすだけでなく、日本の理解、心の醸成にもつながっていきます。