こんぺいとう  平成25年度 
《紹介文》 赤いぼうし  フィンチリー 小3 
 「赤いぼうし」という本をしょうかいします。
 この本は、なぞなぞの本です。たとえば、「ぼうしは二つあります。一つは赤、もう一つは白です。男の子が赤いぼうしをかぶっているとすると、かげぼうしのぼうしはなに色ですか?」というような、なぞなぞです。もっとよんでいくと、なぞなぞはどんどんむずかしくなっていきます。ぼくは、全部なぞなぞをとけませんでした。みんなは全部なぞなぞをとけるかな。
【評】 「読んでみたいなあ」と思うように書けています。低学年の子どもでも興味を持てる紹介文になりました。

《作文》 どこでもドアがあったら  アクトン 小3
 もし、どこでもドアがあったら、きょうりゅうの世かいに行きたいです。なぜかというと、本物のきょうりゅうを見たりさわったりしてみたいからです。
 もし、本当にきょうりゅうの世かいに行ったら、まず本物のきょうりゅうにさわったり、見たりします。そして、きょうりゅうたちを、火山の大ふんかやいん石からまもりたいです。
 きょうりゅうの世かいに、もしできるのなら家族もつれていきたいです。きょうりゅうの世かいに、カメラやテント、ぼうえんきょうも持って行って、色々なきょうりゅうをかんさつしたいです。
【評】 もし、〇〇君が「どこでもドア」を使っていたら、歴史が変わって、今でも恐竜が生きていたかもしれませんね。

《作文》 アランデル遠足  クロイドン 小3
 八月二十三日、ぼくはアランデルに行きました。日本からあそびに来ているおじいちゃんとおばあちゃんと、ぼくと母の四人で行きました。その日は朝から晴れていて風もなくて、母とぼくは、と中まで自転車で行ってみることにしました。
 まず、海辺のサイクリングロードを二十分ぐらい自転車にのって、ダリントンえきまで行きました。アランデルに行くには、フォードえきで電車をのりかえます。電車の時間を調べたら、フォードえきで三十五分も待たなければいけないことがわかりました。
「三十五分も電車を待つよりも、フォードからアラ ンデルはまっすぐの一本道で、自転車で行ったら 十五分くらいだよ。」
と母が言いました。
 フォードからアランデルまでは、いなかの一本道です。車が走る道です。ぼくは今までそんな道を自転車で走ったことがありません。少しこわかったです。走り始めてしばらくして、ぼくの自転車のギアがつまって動かなくなったので、止まってギアを直しました。
 アランデルの町に着いてから少し道に迷ってしまったけれど、先にバスでアランデルに着いていたおじいちゃんとおばあちゃんに無事に会えました。
 みんなおなかがすいていたので、お店でポークパイやキッシュを買って、川のほとりのベンチにすわって食べました。川にはアヒルや白鳥がいました。ぼくは、ポークパイの皮のかたいところを鳥たちにあげました。鳥たちはおいしそうにそれを食べたので、ぼくはうれしくなりました。
 帰りはアランデルえきから電車にのって、こんどはバーナムえきでブライトン行きにのりかえました。
 ぼくと母は、一日で七マイル(十一キロ)近く自転車で走ったことになります。とても楽しかったです。
 ぼくは、自転車で走るのが大好きです。学校に行くときも自転車です。これからまだ行ったことのないところに自転車で行ってみたいです。 
【評】 〇〇くんがどんなに自転車が好きか、よく分かりました。アランデルまでの様子が順序よく詳しく書けていて、〇〇くんがさっそうと走っている姿が、目に浮かびます。

《「蝉の声」を読んで  アクトン 中3 
 「蝉の声」を読み終えて、まず祖父の回想の部分が印象的でした。不条理な戦争の愚かさ、空しさ、平和を心から願った祖父の思いが読者の心に残ります。今まで逞逞しく思われた祖父が、蝉の声によって終戦を告げるラジオ放送を思い出し、初めて儚く弱い老人としての自分を孫の和男に見せます。戦争の苦しみの重荷を一生負わされた彼は、琴風園で介護されるのです。
 祖父の人生は蝉に似ています。蝉は生の大部分の期間を自由なき土の中で成長し、最後の一週間は必死に鳴き続け死んでいきます。これを祖父に置き換えてみます。彼はつらい戦争時代を生き抜き、平和が訪れた今、現代っ子である和男に戦争時代を話し終えて、老人養護施設に向かいます。そこに、老人の人生の区切りができます。蝉には変化、過去から現代、再生などの象徴意味があるように、老人から少年というふうにバトンタッチしていきます。このあと少年は、祖父の戦争時代の体験談によって子どもから大人に成長し、「自分がしなければならないこと」、責任、自立精神、生きる意味や使命感に目覚めるのです。
 蝉の声は、どの時代にも誰にでも聞こえていました。しかしこの作品で、蝉の声は効果的に登場人物に対して使われており、祖父と和男では蝉に対する態度が違っています。祖父にとっては終戦のラジオを思い出させるつらい音ですが、和男にとっては最初は何も意味せず見上げもしなかった虫の音でした。けれど、和男が祖父の話を聞いたあとは、新世代がこの戦争の出来事から未来に向けて、争いなき平和な世界の建設を願う希望的象徴に変わります。まるで、祖父の心の願いを孫が受け継いでいくかのようです。
 この小説の少年は、ぼくと同じ中学三年生です。中学三年生では一人ひとりの進路、「自分がしなければならないこと」を考えなければなりません。第二次世界大戦を踏まえながら、世界の国々がいまだに戦争をしていることについて、地球規模で考えていかなければと思いました。
【評】 タイトルの「蝉の声」に注目しながら、作品のテーマを深く掘り下げています。優れた分析です。「祖父」から孫の「和男」へと受け継がれた平和のメッセージを、さらに広い視野で自分のものにしているのが素晴らしいと思います。


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