こんぺいとう   
5月23日 vol.6
《鑑賞文》『わたしを束ねないで』 アクトン 中3

 最初にこの詩を黙読したとき、作者の新川和江さんはフェミニストで、男女平等を詩によって訴えているのかと思った。しかし、何度もくり返し読んでみると、老若男女、あらゆる人々の心の声を具体化したもののように感じられた。
 作者はすべての連の一行目できっぱりと言う。「わたしを束ねないで。」「止めないで。」「注がないで。」自分は操縦されるべき存在ではなく、自分の足でしっかりと立てるということを健気に主張していて、とても清々しかった。「束ねないで。」と子供のように訴えているのも少し痛々しくて、胸がいっぱいになった。
 連の二行目からは、美しい比喩喩が続く。「あらせいとうの花のように/白い葱のように/束ねないでください。」そういえば、スーパーで売られている花や葱はゴムでまとめられている。殺された上に、他のものと同じ存在でいることを強制されている。わたしも小学生の頃、同級生に「面白くて、決して怒らない人」であり続けるよう、なんとなく強制され、殺され、「束ねられ」骨抜きの状態にされていると感じていたことがあった。「止められていた」ようにも感じる。「標本箱の昆虫のように/止めないでください」というのは、評価されたり、人間として変わり続けることを否定されたりするのを拒んでいるのだろう。レッテルをはられて、「標本箱」に入れられてしまった自分。自由とはそこから抜けだし、己を尊重し、健やかに自分らしく過ごすことではないだろうか。
 今、わたしは束ねられてもいないし、止められてもいない。でも、それは本当の自由なのだろうか。「はてしなく流れていく拡(ひろ)がっていく一行の詩」になれているだろうか。作者はいたずらに、自由を求めているのではない。強い意志を持って進もうとしているのだ。自立の詩。作者の強さが分かった気がする。
【評】 詩の言葉や表現から豊かにイメージを広げ、作品を深く味わうことができました。「強い意志を持って進もうとしている」作者に自分を重ねているのが印象的です。Mさんの内面の強さとみずみずしい感性が感じられる文章だと思います。

《詩》「4月」 クロイドン 小5

 ひなが生まれる
 みどりが生まれる
 そのみどりの草はらで
 こひつじが生まれる
 4月のある日
 みどりの丘のそばの病院で
 わたしは生まれた
 この4月、新しいクラスが生まれる
 新しいわたしが生まれる
【評】 Jさんの生まれた4月は、いろいろな生き物が生まれ、花や緑が生まれ、新しいクラスも生まれる、とても重要な月なのですね。「生まれる」の言葉のくり返しでその様子がとてもよく分かります。

《作文》「こどもの日」 フィンチリー 小2

 5月5日は、こどもの日です。男の子のおいわいもします。わたしにはおとうとがいるので、日本にいたときは、かぶとをかざって、ちまきをたべて、おいわいをしていました。
 ロンドンには、かぶともちまきもないので、どうしようかなとかんがえました。そこで、ほしゅう校のひまわりでおしえてもらった、しんぶんしで作るかぶとをおとうとといっしょに作ってかぶりました。小さいのや大きいのを10こぐらい作ってかざりました。
 そのあと、おかあさんが作ったおすしをたべました。ロンドンで日本のおいわいをするのは、かわっていて、おもしろいなとおもいました。
【評】 ロンドンでこどもの日のおいわいができてよかったですね。思ったこともしっかり書けています。

《作文》「こどもの日」 アクトン 小2

 学校からかえるとしんちょうをはかりました。わたしのしんちょうは、124センチで、いもうとは、90センチでした。
 そのあと、かぶとをしんぶんしでつくりました。おかあさんは、いもうととじぶんのをつくり、わたしはひとりでつくりました。
 そして、おかあさんがピアノでこいのぼりをひいて、みんなでうたいました。
 夕ごはんのあと、おとうさんがかってきてくれた、わがしをたべました。
 楽しい一日でした。
【評】 一人でつくったかぶとは、上手にできあがりましたか。たのしいこどもの日のようすが、上手に書けましたね。

BACK