こんぺいとう   
7月5日 vol.13
《詩》「春だ」 フィンチリー 小4

 春だ春だうれしいな。
 春だ春だうれしいな。
 いちごの花がフアとさいている。
 雨がポコッポコッとおちてくる。
 とりがたくさんとんでいる。
 さわやかな空気フーフー。
 かぜはつよくふいている。
 アスパラはいっぱいピンとまっすぐ立っている。
 まっ黄色のバターカップのおか。
 りすはピョコンとはしっている。
 春だ春だうれしいな。
 春だ春だきれいだな。
【評】 Sさんの詩を読むと春はなんとすばらしい季節なのだろうと思わずほほえんでしまいます。すてきな春をさがせましたね。

《詩》「早春」 クロイドン 中3

 近ごろ生きていることが耐え難いことに思えたり
 反対に宇宙で一番幸せに感じたりする

 いったいこの私はどうしてしまったのだろう
 ふとんの中から目だけ出してキョロキョロ
 世の中をながめてみたかと思うと
 思い切り野原をかけ抜けて
 体いっぱい自然を受けとめてみたくなる

 春はまだこれからだと言わんばかりに
 私の横を風が吹き抜ける
 これからいったい何が起きるのだろう
 分かることはただ一つ
 それは私がまだ春の
 入口にひっそりとたたずんでいるということ
【評】 思春期には、自分でも自分が分からなくなることがあります。そんな心の揺れがストレートに伝わってくるすてきな詩ができあがりましたね。

《小論文》「優先席は必要である」 アクトン 高2

 優先席とは、高齢者や妊娠中の女性、身体障害者などの着席を優先させる、通常の席とは区別されている座席である。優先席のほとんどは出入り口付近に設置されており、なるべく多くの人に、公共の交通機関をより快適に、より安全に使用してもらおうという配慮である。私は現代の日本社会では、この優先座席は必要なものだと思う。
 第一に、優先席の対象となっている人たちは、他の人に比べると席を確保するのが困難である人たちである。そのような人たちがより席を確保しやすい状況を作るのは、誰もが暮らしやすい社会づくりの一環としては当然のことである。
 さらには、優先席は交通機関の安全面を保護するには欠かせないものである。足元が不安定な高齢者、身体障害者や妊娠中の女性は、運転中の急停車の際など、立っていると非常に危険である。他の客にはたいしたことのない揺れでも、それによって怪我などを負う可能性があるからである。さらに、事故の可能性を低める優先席の設置は、個人の安全だけではなく、毎日数千万人のもの人を仕事場や学校など、様々な場所に送り届ける交通機関のなめらかな運行にもつながっているのである。
 優先席はいらないという意見もある。すべての座席を優先席と同様に扱い、乗客は場所に限らず、いつでも必要な人に席を譲り渡すマナーをつけるべきだということである。優先席をなくすことにより、モラルの向上を求める意見である。しかし、もともとなぜ優先席ができたかというと、そのようなことができない乗客が多かったからである。それは今でも改善されたとは言えない。マナーだけの問題ではなく、車中の携帯電話、音楽プレイヤーやゲーム機器の使用が増加する中、乗客の周りへの配慮は薄くなるばかりである。そのような中で、周りの乗客に気をかけることや席を譲り合うことがより可能になるとは思えない。実際に、優先席でも席を譲ろうとしない若者の話を度々耳にする。そのような中で、優先席さえも排除してしまえば、どうなるだろうか。
 モラルの向上を図る機会をふやすのは重要なことである。しかし、モラルとは個人個人が築いていくもので、他人が個人のモラルをそう簡単に変えられるものではない。不確定なモラルの向上を期待して、優先席の対象となる人々の安全を犠牲にするべきではない。
 優先席とは、自ら席を譲ることができない乗客が多いことにより設けられた座席である。その状況の改善がみられない今、それを廃止することは、高齢者や体の不自由な人、妊娠中の女性などがすこしでも安心できる空間をなくしてしまうことと同様である。公共の交通機関をより多くの乗客がより心地よく安全に使用するためには、優先席は必要なのである。
【評】 優先座席をなぜ設置すべきかについて、想定される反対意見に反論することで説得力のある文章になっていますね。申し分のない素晴らしい小論文で、感動しました。

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